日语学习-まで・までに
「まで/までに」について整理してみましょう。
までに:一回きり、継続しない行為・動作・出来事を表す動詞(例:返す、提出する)と結び付く。
まで :一定時間(期間)継続する行為・動作・出来事を表す動詞(例:待つ、いる)と結び付く。
このことを点(その時点で終わる、継続しない)と幅(一定時間続く、継続する)で表すと、「までに」が点を、「まで」が幅を表す動詞と結び付くと考えられます。
点を表す動詞には「返す」「提出する」のほかに、「終わる」「結婚する」「出す」「決める」などがあります。また、幅を表す動詞には、「待つ」「いる」のほかに、「続ける」「働く」「休む」「生きる」などがあります。
(3)会議は遅くても4時(×まで/○までに)終わるだろう。
(4)30歳(×まで/○ までに)結婚したい。
(5)大学を卒業する(×まで/○ までに)、就職先を決めたい。
(6)来年の大会(○まで/×までに)テニスの練習を続けるつもりだ。
(7)この会社の人は夜中(○まで/×までに)働くのが普通だ。
(8)うちの祖母は百歳(○まで/×までに)生きた。
このように、点を表す動詞は「までに」と、幅を表す動詞は「まで」と結び付きやすくなります。
ところが、動詞には次のように点と幅、両方を表すものがあります。同じ動詞がaでは点として、bでは幅として使われています。
「寝る」
(9) a.子供は夜9時までに寝たほうがいい。
b.今日は日曜日なので、朝11時まで寝ていた。
「行く」
(10) a.12月5日までに九州へ行くつもりだ。
b.九州には2週間行っている予定だ。
「覚える」
(11) a.このページの内容は明日のテストまでに覚えなければならない。
b.さっきまで覚えていたのに、忘れてしまった。
「まで+幅(継続している)を表す動詞」「までに+点(継続していない)を表す動詞」が原則ですが、幅か点かが特定できない動詞の場合、また、話し手が幅か点を明確に表したい場合は、次のようにすると、意味がはっきりします。
1.幅(継続している)を表すために、動詞に「ている」を付ける。
(書きことば的な「(し)続ける」を付けることもある。)
(12)毎晩11時まで起きている。
(13)きのうは夜中の1時まで勉強していた。
(14)彼は朝8時から11時まで食べ続けている。
2.点(継続していない)を表すために、動詞に「(し)終わる」「てしまう」「ておく」などを付ける。
(15)急ぐから、8時までに食べ終わってください。
(16)友達が来るまでに、勉強してしまおう。
(17)午前10時までに書類を書いておいてください。
また、動詞が否定になった場合は、動詞は点の性質を弱め、幅(継続している)を表すようになります。「結婚する」「提出する」は点を表す動詞ですが、(18)(19)では否定になって幅を表しています。
(18)私は仕事がおもしろいので、30歳(○まで/×までに)結婚しない。
(19)論文は締切ぎりぎり(○まで/×までに)提出しないつもりだ。